高勝寺 (コウショウジ)
詳細
住所 |
〒 329-4307 栃木県下都賀郡岩舟町静3 |
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照会先 | 高勝寺 |
照会先電話番号 | 0282-55-2014 |
ホームページURL | http://www.iwafunesan.com/index.html |
岩舟町静。岩舟山。天台宗。本尊地蔵菩薩は岩船地蔵の名で親しまれている。600段もある石段を登りつめた山頂にある。
1751(寛延4)年に建立され、1973(昭和48)年には県文化財に指定された三重塔、1730(享保15)年に建てられた二王門、それより更に古いとされている賽の河原堂、1925(大正14)年に焼失し再建された本堂が所在している。山全体が舟の形をしていて、舳―西方―に本堂があり、艫に賽の河原堂がある。
771(宝亀2)年、鳥取県伯耆大山に弘誓坊明願という沙門がいた。
地蔵菩薩を深く信じ、生身の尊容を奉祠せんと祈念してやまなかった。ある夜氏神の告げに「東方下野の岩船に参れよ、生身の地蔵を拝する事ができるであろう」。明願は東方に下り、当山に登り、念願の生身地蔵の尊容を拝することができた。
その後この地に留り、岩船山高勝寺を開いた。後年新田義貞が難病に罹ったとき、
本尊に願をかけ平癒した礼に供田20石を寄進した。岩船山は霊魂のあつまる処、死者の霊の「故郷」といわれ、関東の高野山、あるいは善光寺ともいわれる。間引きされた子を岩船の地蔵様に救ってもらうことを祈るのが哀しい親達の願いであった。
このような岩船地蔵信仰が江戸中期急速に関東一円にひろまり、現在前橋や埼玉茂呂山市その他関東各地に点在している。御詠歌の「下野国岩船地蔵和讃」も関東各地に唱えられる。三重県尾鷲の岩船地蔵は当山より勧招されたものである。
春・秋の彼岸には、県内外より、多くの参拝者が訪れる。子授け、子育て、安産祈願でも有名な地蔵尊である。