滝田貞治 (タキタテイジ)

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那須郡佐久山町(現大田原市佐久山)の国文学者である。
旧制大田原中学校から第四高等学校を経て1927(昭和2)年、東京帝国大学文学部国文学科卒業し、1928(昭和3)年、第六高等学校教授となる。翌年、台北帝国大学文政学部に移り、助教授として戦後を迎えた。近世文学・演劇史・俳諧史を研究。西鶴研究の編集にあたり、今に不朽の評価を残している。1931(昭和6)年、『西鶴の書志学的研究』(野田書房)は代表的な著作である。
それぞれの作品について、序・署名・跋・刊記・外題・内題・柱題・板下・行数・句読点・章数・挿絵・丁数などを網羅し、さらに見本、改題本の説明などが加えられた、後学のためのガイドブックである。
その他西鶴に関する研究を集めた1937(昭和12)年『西鶴襍俎』(厳松堂)。その後の研究に新資料などを紹介した1941(昭和16)年『西鶴襍稾』(野田書房)などがある。
ほかに書誌では1932(昭和7)年『漱石文献展観目録』(私家版)、1933(昭和8)年『逍外書志』(台湾愛書会)、1937(昭和12)年『逍遙書志』(米山堂)など。伝記考証として1934(昭和9)年『仏学始祖村上英俊』(巌松堂)、演劇関係では1933(昭和8)年『浄瑠璃文学新選』(春陽堂)、1943(昭和18)年『伝統演劇瑣談』(書物展望社)。俳諧本の解題つき複製として『古今俳諧女歌仙』『難波の皃は伊勢の白粉』(野田書房)『桜千句』『俳諧百車』『難波風』(台湾三省堂)などの業績がある。1942(昭和17)年には「西鶴学会」を組織し、年2回刊行の学術雑誌『西鶴研究』の編集に当たった。1946(昭和21)年1月26日台北市で引揚を目前にして46歳で病没した。

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