元湯 (モトユ)
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詳細
住所 | 栃木県那須塩原市 |
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泉質 |
箒川の最上流,前黒山の麓にある奥塩原温泉のうちの一つ。塩原温泉の中で最も古くから栄えた温泉である。
明治時代になって,関谷から塩原への道路建設が行われる以前は,塩原温泉へは会津西街道から,藤原及び高原を経てはいるのが一般的であった。そのため江戸時代元湯は栄え,戸数80戸,そのうち旅館は48戸あったという。ところが1659年(万治2)に大地震が起こり,七つの温泉のうち六つが埋まり,死者・家畜の被害が多くでた。住民は新湯,高原などに移住し元湯は廃墟になったのである。
1881年(明治14)元泉館が営業を開始し再び元湯は湯治場としてよみがえった。恵比寿屋,大出館も1923年(大正12)までに開業し現在に至っている。泉質は重曹ホウ酸を含む食塩硫化水素泉で皮膚病・神経痛・胃腸病に薬効がある。バスの便がなく,観光客よりは湯治客中心の温泉なので,静かに湯治するには最適の温泉である。紅葉が特にすばらしい。